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2009年01月07日(水曜日)更新
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第31号 納会は遠藤実作曲「朝日音頭」さて、新年は?
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この正月も関東は快晴続き、乾いている。私は、例年の如く、三が日は、朝、越後式、姉フミコのレシピ通りの雑煮で過ごす。二年参りは、マンション向かいの雷電さん(神社)、2日は、息子一家が年始に来て、3日は、江戸川を渡って柴又帝釈天。女友だちK子さん同行。1年前とほぼ同じだが、私、今年は気構えが違う。6月には、「けやきぶんこ」満了年になるし、8月には、私、70歳となる。区切りの年、どうするか(生きるか)、言葉にしたい、と思っている。
「けやきぶんこ」納会(12月23日)でも、そのことは、いった。集まった30人余、エーッだったが、私は、この2年半、毎月休みなく越後村上に通った。風邪、発熱、体調不良なしだった。必ず塾に来る人たちも少なくない、私も、毎月会いたい。毎月10日、村上上中島で過ごすのは、私の生活の一部になっている。いつまでやれるか、試したい、気持ちはあるが、体力の衰えは、私、わかっている。人は、少し老いる、目、歯、手足、肌、日々感じるねえ。仲間、友人、仔分、出来たし、何より皆んな読書力は、ついたよ。読んでるもの。
司馬遼太郎さんの大作「坂の上の雲」(全8巻・文春文庫)も終えた。1ヶ月おきだから1年4ヶ月かかったけど、よく皆んな、ついて来たよ。人と人のつながり、これ大事だね。私、面白かったもの。例えば、本にはない、日露戦争での、旧村上、朝日村など近隣の戦死者、ちゃんと塾生の菅井晋一氏が、調べてきてくれたもの。NHKテレビ(ドラマ)が、秋から始まれば、塾生の見方、聞いてみたいよ。納会の締めは、地元「朝日音頭」の大合唱。なに、それ?といいたいだろうけど、これ旧朝日村(現村上市)の民謡。作曲が、あの遠藤実先生。昨年暮、亡くなったが、村長だった中山与志夫氏(故人)との親交による。私も、中山村長の縁で、何度も遠藤先生におめにかかったが、誠実誠意の人。国民栄誉賞が、亡くなった後というのも、くやしいけど。Ke
さて、1月は、瀬戸内寂聴記「源氏物語」(講談社文庫)にした。日本が誇る古典文学、3巻くらいまで、ヤルつもり。楽しみな新年。
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2008年12月04日(木曜日)更新
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第30号 真紅の楓に初雪降り積む、まさに絶景だ
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新幹線から見える山々は化粧して鮮やか。冬が来た。快晴のその日、トンネルを抜けた越後湯沢も快晴、雪景色なし。こんなこともあるのだと想っていたら、長岡を過ぎたあたりで、様子は一変、雪国の雲が、低く厚くなった。新潟駅は、雨、霧、霙に冬の雷までついてる。6番ホームは冷たい風。結局、特急「いなほ」は1時間遅れ。その日は海沿いが悪かったね。珍しく、山は快晴なんて。
わが「けやきぶんこ」は、落葉が、びっしり。文字通り積もっている。「天気不良で、とても片付けられない」「初めてだね、こんなこと」弟ヨシヒコ夫婦がいい合っている。「汚いけど、仕方ないよ。晴れを待つよ」
その夕、隣家の板垣昭司・シン夫妻宅に行く。午後5時半。最近は、毎月、来れば、馳走になりに行く。シンちゃん(私の高校同級生)の料理、抜群に美味。その上、私の好み知っている。ビールを昭司さんと始めて、私は途中から焼酎お湯割り。勝手につくる。その夜、昔の漆とりの話になった。2人とも詳しい。職業として漆がき人、漆の木々の縄張り、樹液のとり方、様々聞いた。シンちゃんが、それ専用の刃物など道具をいろいろ出してくる。黒光している。私、こういう話、大好き、時間を忘れる。「雪降ってきたねえ」「ふうん、初雪か」驚かない、酒と話しが続いた。私は、この夫婦、ホント仲がいいのが、見てて気持ちがいい。毎月、寄ってるから、わかる。そして鮭の川煮も美味だった。「今日の話、面白かった。長々とゴメン」私、腰をあげたのは、11時近い。雪はさらに降る。
板垣家の庭も、真っ白。私の靴跡に、土が出てこない。7〜10あるね。黒塀沿いに歩き、家に着く。「ヘェーツ綺麗だ」私、声に出していた。落葉が消えて雪が一面に。そして、「凄いよ、これ」また声に。2本の楓が、大きく庭に、枝をせり出している。葉は、まさに真紅。最高の時。その真紅の葉の上に雪、鮮やかな紅白の景。奥の林は真っ暗の闇、私、見とれて佇立していた。
今回は、有吉佐和子著「和宮様御留」(講談社文庫)である。皆んな読了してたのに、私、感激していた。今年もあと1回、そして納会。
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2008年11月04日(火曜日)更新
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第29号 初の遠足“名勝・鈴ヶ滝”紅葉狩に行く
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稲刈りの終わった田圃が広がる。山辺里橋を渡ると、はや冬の気配、田畑に人かげもない。10月の終わり。次は、冬のタイヤだな。今回(10月)は、司馬遼太郎「坂の上の雲」第7巻、あと1冊残すだけ。1ヶ月おきに読んできたから、1年4ヶ月かかる。「最終巻を12月に読んで、賑やかに打ち上げ会だね。いい酒、やりましょう」と予告して始めた。女性がほとんど出ない小説、「歴史は苦手」といいながら、皆んな追いつき、よく読んでいる。立派なものだよ。第7巻は「奉天会戦」のすべて(2月27日から)と、「日本海海戦」(5月27日から)の前夜の話。わかりよい。
5回の塾の終わった日曜日(10月26日)、初めて“紅葉狩の遠足”をやった。参加は幹事3人含め15人。みどりの里(猿沢)に午前10時集合する。小雨決行といっていたが、幸い雨ではない。「山は降っているだろうな」の予測。目的地は、高根集落の奥、鈴ヶ滝、である。これ、日本の滝100選のひとつ。私、行ったことがない。2年前、「日本の滝サミット」が、旧朝日村であり、全国から首長らが集まった。「私も機会あったら行きたい」その時からいっていた。本日の予定は、みどりの里からバスで、高根の奥へ。そこから徒歩、鈴ヶ滝へ→昼食は、廃校になった旧高根小学校の食堂「いろり」で新そば定食→午後、鰈清水で、水をくむ(ペットボトル20本、バスに積む)→午後4時みどりの里自由解散、となっている。もちろん、私、最年長である。スニーカーに雨具持参とあるが、私は大丈夫。ゴルフ用の上下、私のは上等、完璧なのだ。それより、私、体力が心配、軟弱だもの。
バスを降りて、色づく山合い道(ひと1人やっと)を、登ったり下りたり、吊り橋もある、小雨。道は、ぬかって滑る。軍手着用。思った通り、女性が多いのに、彼女ら、とんとん先へ行く。私はすぐ、ひざがダメだよ、太ももが張ってくる。後れた。パッと見事な鈴ヶ滝へ出る。「水かさ多いですよ」と案内のSさんがいう。私は、ヘタっている。倒木で杖をつくってもらった。昼めしでビールとどぶろく。鰯清水では、凄い雷雨、水汲みは、完全武装の私、張りきる、OKよ。かくして。
次回は、有吉佐和子「和宮様御留」(講談社文庫)である。篤姫をNHK放映中だけに楽しみ。有吉さんってホント小説上手いし。
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2008年10月06日(月曜日)更新
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第28号 「坂の上の雲」第7巻、大作にメドがつく
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上中島(「けやきぶんこ」の在る)も、秋いっぱいである。稲刈りも始まった。「農繁期だなあ」と思っていたら、「いまは早いよ。皆んな機械だから」隣家の大旦那シヨージ・シン夫妻が、いっている。2人の言葉通り、「出来たてだよ」新米が届く。私、ホント、米には贅沢している。米を研ぐ、私の1日の始まりだもの。もはや何ともないよ。
9月に横山秀夫著「クライマーズ・ハイ」(文春文庫)を読む。いまや警察小説ブームを作った男、新刊を待っている読者も多い。その横山氏の異色の作品。今年で23年目。群馬県の御巣鷹山に墜落したJAL123便、犠牲者520人の航空機事故を扱った小説である。すでに、映画化TV化されており、塾生も多く知っている。現場の地元新聞社のパニックと山を扱っている。「読みやすかった」がまずあって、「新聞社の社内って、こんな(記事をめぐって喧嘩、怒号がとびかう)ですか?」の質問が続く。ま、大事件だからね、ケロッとしていう私(塾長)に、不思議そう。「世界最大の事故が、自分たちのシマ(群馬県)で起きたんだよ。地元紙は、パニックさ」編集部でのこんなやりとり、よくあることです。に、皆んなあまり納得していない。
10月は、「坂の上の雲」第7巻である。文庫版は全8巻だから、年内(12月)には読了する。私としては、やり通したな、の気持ち。司馬さんが、「日本と日本人を考え直す」のが、目的で、日露戦争(明治37年)を書いた。取材に5年、執筆に5年(産経新聞連載)の大作。秋山好古・真之兄弟と俳人正岡子規を主人公に、若い国家、日本を描いている。NHKが、来年(平成21年)秋から、スペシャルドラマとして、撮影も始めている。タイミングはいい。私はそう考えた。皆んなTVには敏感だし、役者も決まっている。ところが、私も気がついたが、この小説、ほとんど女性が出てこない。子規の母親と妹くらい。それも子規は35歳で死んでしまう。多くの女性の塾生から「戦争の話ばかり、兵器や軍艦、難しくて、わからない」不評だった。「キミら、社会科、苦手か」私、笑うだけ。でも、皆んな、ついてきた。メドがついたよ。
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2008年09月05日(金曜日)更新
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第27号 旧盆明け、俳句組の句集(第2)が出来た
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旧盆(8月13〜15日)明けに村上入り。私も久しぶりに、花、線香(姉フミコが用意してくれた)持参で、近くの専念寺に墓参りした。子どものころ、盆入りすると、日々やることがあったなあ、毎年、此処へ来た。祖父が建てた墓、いまも変わらず。もう半世紀以上になるのに、落ちついてくるから不思議。墓参りの段取り、みんな憶えていた。子どものころ、盆中は、殺生ヤメ。川も海も行かない。そのあと、出かけても、はや夏の終わり、遊びは仕舞い、と思っていた。川海に、里より先に秋がくる。水の色、風情が違ってくるのだよ。水に足を突っ込むとわかるもの。
さて、今回は、俳句組(10人)の「けやきぶんこ 句会・第2集」が出来た。編集は、三浦公平、本間千代美のふたり。ご苦労さま、この1年分の皆んなの作品、ページを繰ると、すぐわかる。毎月席題3つ、3作品だが、上手くなったねえ。例えば、以下のよう。
杜若活けて背筋の伸びにけり 小林紀子
短夜ももて余しける齢かな 貝沼ワカ
子の提げし出目金のふと語り出し 三浦公平
夜半のテレビ通販ばかり秋暑し 外間サキ
盆踊り母の香残る帯しめて 島田志津
この俳句組、用事で欠席の人もいるが、作品3句は、必ず毎回そろう。以前は、「あっ、これ、誰の句だ」見当がついた私も、いまは無理。私の好みも、わかって、フェイントしたりするもの。俳句に集中する短い時間、毎日の暮らしの中で、大事なのです。
今回は、司馬遼太郎「坂の上の雲」第6巻、日露戦争も此処まで来た。あとは、陸軍の秦天大作戦(第7巻)。海軍の日本海海戦(第8巻)、戦争の行方が見えて来ている。第6巻では、児玉源太郎の有名な言葉が出てくる。「戦ヲハジメタ者ハ、戦争ヲヤメル技倆ガナクテハナラヌ。コノビンボウ国ガコレ以上戦争ヲツヅケテ何ニナルカ」と帰国して軍官僚を怒鳴りつけたという一言。これを憶えておくだけで、いいよね、と私はいった。
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