活字世界のこぼれ話し

 
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過分数 (頭でっかちの意味)
紀元2600年・1940年商人のまち大阪生まれ。
マスコミ出身者が多い某大学を卒業。
以来、活字の世界から離れることなく日本中どこでも飛び回るメモ魔。

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2008年08月18日(月曜日)更新

第87号  金メダル

 金メダルを平泳ぎの北島が二年連続で二個を取った。快挙である。それぞれの金メダルには、物語があるだろう。ここでひとつ疑問に思うのは、かつてのオリンピックに、執拗に主張されていたアマユアリズムが、一体何処に消えてしまったかである。プロも混じっての競技まで生まれるしまつ、これでは、かつてのオリンピック精神も雲散霧消である。
 マラソンの練習地を求めて、選手が世界各地を巡る報道は、詳しく分かるが、それでは選手は一体何を仕事としているのか見えてこないし、マスコミもそんなことに関心はない。家業が柔道場経営、そこからメダリストが生まれる。こんなことを考えていると、メダル獲得請け合い業という、新しいビジネスがあっても良いことになろう。サッカーはワールドカップが、野球はMLBがまだオリンピックに本格参加はないが、既にNBAまで犯されている。水泳のプロも、何時かは生まれるのだろうか。つかの間の、セミプロのオリンピックを堪能するには、双手をあげるわけには行かない。
 

2008年08月07日(木曜日)更新

第86号 福田さんの人気は回復したか

 戦って勝ち取った首相でないことが福田康夫氏を、何となく非力に見せる。その非力さがもう一つ人気が出ない。首相を勝ち取るためには、相当な権謀術数が飛び交い、それを踏まえて地位が確かなものになる。もう一つは、マスコミ人気がないこと、最後は司直の手に落ちたが、首相になったとき”今太閤”と持ち上げらた、マスコミ人気のあほらしさを思い出すが。今からでも遅くはないが、マスコミ対策をやった方が良い。田中角栄の早坂茂三、小泉純一郎の飯島勲、この二人の秘書官が、どれだけ親分を上手く演出したかである。
 福田首相に今、必要なのは、この二人と同じような個性と力を持った側近だ。しかし、もう間に合わない。そうかと言って、麻生も危険な人物だ。劇画、コミックス好きが気になる。それらが複雑な政治学の対極にあるからだ。
 

2008年07月29日(火曜日)更新

第84号 書店で血を流すなんて

 書店は癒しの場所、何物にも替えがたい癒しの場所、若い頃のデートの場所、何時間でも待たせたし待たされたが、何時かは必ず来る、と確信して待てる場所が書店。「書店で待ってて」と言って置いたのに、なんと、表の書店入口の横で待っていた。なんと野暮な人。 都会の書店は、そんなに大きくはない。捜すのには苦労は要らない。それなら、店内に入って立ち読みで時間を繋いでよ。それを表で待っている。そんな野暮な人とは、付き合わなくなった。一時間でも、充分に待てる立ち読みが出来る。その内に、買いたい本に出くわす。これに越したことはない。
 癒しの場所が殺しの場所、癒しの場所が、今や、そうではなくなってきている。書店が荒廃しているのか、それ以上に人間が荒廃しているのか、今の私には分からない。
 

2008年07月25日(金曜日)更新

第84号 「ハリー・ポッター」完結に思う

 静山社の「ハリー・ポッター」は、全七巻合計で二三五五万部、定価換算で六八一億七九六五万円の売上げとなる。大変な金額だ。年間出版物売上高で連続マイナス成長を、例え一年と言えどもプラス転化させた功労書は、夙に知られるところである。これだけのロットになる出版物が消えることは、出版販売界に取っては淋しいことである。静山社の幹部に次は何を売るのかと尋ねたところ「第一巻から売ります」とユーモアを込めて返ってきたが、夢よもう一度の気持ちが込められているのだろう。 七巻までの軌跡を追ってみると、一巻が五〇八万部、その後、巻を追って減り続け、最終巻は一八〇万部と半減以上の数字、これは全集の持つ宿命かも分からない。ただ、読書好きの筆者としては、何度も挑戦しながら、一〇頁以上前に進まなかったことである。しかし、何時かは読んでおくべき全集であるとの認識はある。読者も、作る人も、売る人もご苦労様でした。
 

2008年07月15日(火曜日)更新

第83号 東京国際ブックフェア

 TIBFで知られる東京国際ブックフェアは、今年で一五回目、それなりの賑わいを見せており、入場者数の拡大を主催者側は喧伝し、初期の目的を確保しているのだろうが、出版社、書店も加わってのバーゲンセールだけが、目立ってきていることに、本来のブックフェアと趣が違っているようで気になる。バーゲンセールなら他でやればいい。ブースの出版社も心得たもので、読者サービスですとバーゲンを割り切っている。
 かつては、手作りのブックフェア、こぢんまりとしていていたが、読者との対話があった。作る側が読者に近づき双方向性が成立し、そこから新たな読者との接点が出来る。このためのフェアである。また、外国との版権契約売買も大事な部分、それが何処まで拡大しているのか、具体的数字で知りたいものだ。IT絡みのブースは数多くあったが、細かすぎて内実が良く理解できないのは、不勉強のこちらに責任があろうか。
 今回のブックフェアに何処か爛熟の気配を感じる。爛熟は衰退の始まりとか、そうならないようにさらなる活性化を期待したい。
 
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