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安田健介
弁護士・S13生まれ 京都在住
同人誌「奔馬」編集長

このたび、ユーモアクラブ支配人の児玉さんと再会し「私を笑わせた話たち」を連載することになりました。人間のつながりは、不思議なものですねえ。私は関西人間、児玉さんは北海道人間、昭和39年に双葉社という出版社に私、入社しまして3年で退社しましたが、その間のつながりです。
でも空白が長く40年以上の時をへだてた再会です。これぞ、まさに情報化時代の付合いのあり方でしょうか。
私は、「笑い」については、相当の関心をもってきましたので、それを発表できることは嬉しいかぎりです。
どうか、宜しくお付合いください。

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弁護士 安田健介が日々考えていること

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2011年02月15日(火曜日)更新

第207話 サザエさん笑話7

 日本は季節の循環、それに伴う行動の循環、それとは別の歴史的出来事(エネルギー危機、カラーテレビ完成、暁の脱走映画など)あり。

「サマータイム」という季節に連動した歴史的出来事がありましたなあ、「夏だけ時計を一時間早める」ことにした出来事。

 今じゃ、やっていません。

 地球上ではサマータイムどころか、太陽と連動して時計時刻は大いに異なっています。日本国内ではサマータイムを設定するほど大した時計時刻の変更は不要なのでしょう。

 サザエさん4巻90・91ページはサマータイム時代の漫画です。

 サザエさんの家の時計が止まって隣に聞きにいく。「朝の7時半」とのこと、波平、マスオ、カツオたち安心してゆったりする。サザエさんが心配しで隣りに「サマータイムにしてあるんでしょう」と聞く。いわく「ハイ、ちゃんと一時間遅らせてあります」と。

 その時の彼らの混乱状態を、お客さん、想像してください。
 

2011年02月11日(金曜日)更新

第206話 サザエさん笑話6

 サザエさん漫画初期作品は、昭和20年代、サザエさん一家が福岡から東京に移る頃も含む。田舎の自給自足生活、東京の配給生活など、生活の変化がでている。私の生活経験とも重なる。

 おそらく、サザエさん一家が東京に移ったころの傑作作品、3巻140〜150頁。

 舟、タラ、カツオ、ワカメ、サザエさんが火鉢を囲み、丸いちゃぶ台がある。サザエさんが「歯が痛い、医者にいこうかな」といい、舟が「はやく いっといで」と、うながす。舟がマスオを呼び、サザエを送ってくれとたのみ、二人出かける。

 実は、これは、カツオたちをまく、舟、サザエ、マスオの作戦であって、サザエとマスオは映画を観に出かけたのだ。

 その映画は「暁の脱走」

 作者のマンガストーリーつくりのテーマは、「話題映画『暁の脱走』を観にゆく」です。このマンガ案は、たしかにカツオたち、つきまといの子ども連合から、巧みに「脱走」するものだった。作者は自信をもって「整いました」のだ。
 

2011年02月08日(火曜日)更新

第205話 サザエさん笑話5

 3巻のはじめに「サザエさんと私」というエッセーあり。


 戦争で、東京から福岡に避難(疎開)していたときに西日本新聞社から連載漫画の依頼があったのが始まりという。
 家のすぐ裏が海だったので、作者(長谷川町子)は妹と砂浜に寝ころびながら、案の骨組みを考え、登場人物の名は、みな、海産物の中からつけたそうな。

 
 これ、おもしろい案ですなあ。姓はイソノ、名はサザエ、ワカメ、舟、波平、カツオ、マスオ、ノリスケ、タラ、みな覚えやすい。

 
 東京に帰りたくて、家探しに、家族で、のべ6回、おむすび144個つくったとか。
そこから、朝日新聞連載となる。

 作者には、姉、作者、妹、母がいるらしい。楽天家の姉は自分で出版を考えて実行した。
私思うに、これ、サザエさん成功の秘訣と思う。「姉妹社」という出版社を立ち上げたのです。おどろきです。朝日新聞社に「出版権」を与えなかったのですね。はじめ、本は売れなかったが、口コミで売れていったという。朝日新聞社が本を出してたら、作者の手数料(印税)は売上の一割ぐらい。ところが、自家出版なら、売上から印刷、製本などの経費を引いた全額が自分のものになる。

 今じゃあ、電子出版(紙なき出版)方法あり。この方法は印刷、製本不要。その代り本読み器(アイパッド、ガラパゴス、リーダー、キンドル)などが要る。これを自家出版すると、サザエさん以上の儲けになる可能性あり(問題は売れ行き)。

 サザエさん漫画がよく読まれて、あちこちから「原稿依頼あったが、作者の母が、娘の体を心配して、すべて、断ったという。作者は「モリモリ仕事したかった」のに。

 私思うに、これも、結果オーライだったのではないか。
 

2011年02月04日(金曜日)更新

第204話 サザエさん笑話4

 サザエさんマンガの時代、昭和20年代はラジオ時代。30年代白黒テレビ時代始まり、カラーテレビ時代に発展した。

 その頃のマンガに、こんなのがある。
 ある家で、大きい声でテレビの声がする。塀で囲われている庭で、この家の主らしい人が「こら、カラーテレビの音が大きすぎるぞ」と怒鳴っている。

 
 その時、塀の外の道をマスオさんが通りかかる。「わかったよ」と、ひとりごちる。

 カラーテレビを買ったことを夫婦で自慢しているワケ。
 

2011年02月01日(火曜日)更新

第203話 サザエさん笑話3

「サザエさん笑話」が「私笑話」「徒然草笑話」と、異なるのは、前者が「笑い発明」、後者が「笑いの発見」という発想通信だ。

 波平とノリスケが黙ってウイスキーをチビリチビリ飲んでいるところに、サザエさんがツマミを運んだとき「へ」が不覚にも出てしまった。なんてことは、自然の事実などでありはしない。作者のツクリ話だ。

 当時の時事問題(エネルギー危機)をマンガ化するのに、なにかおもしろいストーリーはないものか。「整いました」という次第である。

 だから、「サザエさん笑話」の中には、アイデアに窮した挙句の「発明」がたびたび、ある。

 かなり、ひんぱんに、包丁をもち、ホオかぶりをした「強盗」が登場するのは、その一例です。
 
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