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安田健介
弁護士・S13生まれ 京都在住
同人誌「奔馬」編集長

このたび、ユーモアクラブ支配人の児玉さんと再会し「私を笑わせた話たち」を連載することになりました。人間のつながりは、不思議なものですねえ。私は関西人間、児玉さんは北海道人間、昭和39年に双葉社という出版社に私、入社しまして3年で退社しましたが、その間のつながりです。
でも空白が長く40年以上の時をへだてた再会です。これぞ、まさに情報化時代の付合いのあり方でしょうか。
私は、「笑い」については、相当の関心をもってきましたので、それを発表できることは嬉しいかぎりです。
どうか、宜しくお付合いください。

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弁護士 安田健介が日々考えていること

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2010年09月21日(火曜日)更新

第167話 徒然草67話

 徒然草第62段(話)は天皇(後嵯峨天皇)の娘さんの少女時代(14歳まで)の恋物語です。

 延政門院、いときなくおはしましける時、院へ参る人に、御言ってとて申させ給ひける御歌

 ふたつ文字、牛の角文字、直ぐな文字、歪み文字とぞ君は覚ゆる

 恋しく思ひ参らせ給ふとなり。

(1) ふたつ文字
(2) 牛の角文字
(3) 直ぐな文字
(4) 歪み文字
とは何か。
(1) こ
(2) い
(3) し
(4) く
 

2010年09月17日(金曜日)更新

第166話 徒然草66話

 徒然草第53段(話)は相当有名なエピソードで、私も教科書か副読本で読みました。

 この話、単純に笑っておられません。芭蕉の俳句「おもしろうて やがて哀しき 鵜舟かな」より、悲惨な話であります。

 
 これも仁和寺の法師、童の法師にならんとする名残とて、おのおのあそぶことありけるに、酔ひて興に入る余り、傍なる足鼎を取りて、頭に被きたれば、詰るやうにするを、鼻をおし平めて顔をさし入れて、舞ひ出でたるに、満座興に入る事限りなし。

 このように、ヤンヤの喝采から始まるが、このカナエが顔からぬけず、最後は、「わらのしべを廻りにさし入れて、かねを隔てて、首もちぎるばかりに引きたるに、耳鼻欠けうげながらも抜けにけり。からき命まうけて、久しく病みゐたりけり」の結末となったのです。

 ちょっと笑いにくいですね。
 

2010年09月14日(火曜日)更新

第165話 徒然草65話

 ちょっと横道が過ぎたかも。なにしろ「笑い」探求ですから、いろいろ横道に走るのですよ。

 100話までは、私の実話を笑い観点から話しました。

 101話から200話までは、兼好さんの「徒然草」を中心に「笑い」探求しています。

 横道として、いろいろ語りました。(桂米朝さんのこと、三年目の浮気のこと、コンニャク問答のこと、金子みすずさんのこと、母のナゾカケのこと、コナン・ドイルさんのこと、など)。

 これらの横道、それはすべて「笑い」の「抽象と具体」の中の話なのです。

 しかし、兼好さんが忘れられては元も子もないので、この辺でやめて兼好さんにくっつきます。

 私の記憶では、兼好さんの「笑わせ話」は、あといくつかあります。
1、これは教科書などで有名な、仁和寺の法師の卵の卒業式の失敗談です。「カナエ法師」の話です。これは笑えるかどうかは疑問です。
2、ナントカという宮仕えの少女の恋問答がありますねえ。
3、ナントカという宮中の人が、白髪の老人を尊敬したことに対し皮肉を実行した話もありますねえ。
4、ナントカといいう僧正のアザナについてのおもしろ話ありましたなあ。
5、その他、いろいろありましたので、次回以降これら五つの紹介をしたい。
 

2010年09月10日(金曜日)更新

第164話 徒然草64話

 コナン・ドイルさんのシャーロック・ホームズの探偵物は、今だにシャーロキアンとして、世界中で大いなる人気がありますね。

 私は、少し読んだ程度でシャーロキアンではありません。それでも、短編小説「赤髪同盟」は、よく憶えています。

 新聞広告で「赤髪」の人を募集して、一人だけ採用された人には何日か百科事典を書き写す仕事をしてもらい、それなりに高給を支払うというものでした。沢山の人が応募し、ある人が途中で当選し、その後の人は落選となりました。

 その人は、約束どおり、百科事典の書き写しの単純作業だけして、相当の報酬を得ました。

 シャーロック・ホームズが、そのナゾを解きました。その「赤髪」さんが邪魔になった銀行強盗グループが、地下にトンネルを掘る間、その「赤髪」さんを邪魔にならない場所に移すために細工したのです。(何故なら、「赤髪」さんは、トンネル掘る地上で事務所を構えていたからです)。

 この作者(コナン・ドイル)は、この銀行強盗のためのトンネル堀に邪魔になる、この「赤髪」さんを邪魔させないために、赤髪広告をして、彼に応募させマンマと成功せしめたのです。シャーロック・ホームズは、それを見抜いたことにしただけです。

 前話 ナゾカケ と同じ単純構造です。

 マジックと同じ単純構造です。

 だから、私は、ナゾカケ、マジック、推理小説を好まない。
 

2010年09月07日(火曜日)更新

第163話 徒然草63話

 ちょっと、徒然草からわき道にそれていますが、「多重認識」という「笑いの素」の共通性ある「わき道話」を楽しいでいます。金子みすずさん、井上ひさしさんの話、いかがでしたか。

 さかのぼって、「こんにやく問答」など、無数にありますね。

 だから、こんな話、無限につづけられるのですが、今は、徒然草中心に100話つづることがテーマですので、もう少しだけで遊びを終ります。

 今日は、私の母から聞いた唯一のナゾカケ話です。
「ウグイスとかけて、やぶれ障子(ショウジ)と解く」 「心はハルヲマツ」 (春を待つ、張るを待つ)。

 このナゾカケは、母が何かラジオか、雑誌か、で得たものでしょう。

 これ、「二重認識」があるのですが、ナゾカケを作る方は、コツがあるのです。

 ウグイスから「春を待つ」を引き出したとき、同時に、「張るを待つ」イコール「やぶれ障子」が出てくるのです。だから、ウグイスから、その特色を引き出して、その特色の「同音異議」(ダジャレ)から、違うものを引き出せばいいのです。

 これを転倒させて、「ウグイス」と「やぶれ障子」という、似ていないものを橋渡しするナゾカケを作ったふりをして、「ハルヲマツ」と喝采を得るカラクリを演出するのです。

 マジックと同じですね。あるいは、推理小説も一緒ですね。
 
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