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安田健介
弁護士・S13生れ 京都在住
同人誌「奔馬」編集長

『私を笑わせた話たち』同一人
「笑話」は毎週「火・金」発表
200話を超えて継続中です。
この度、支配人におねだりして
『私を考えさせた話たち』を
毎週「木」に発表させて頂く
こととなりました。
何故なら「笑い」は生活を
笑い視点から照らすものなので
硬直的思考をときほぐし、少な
くとも二次元的視点を手に入れ
て、快感を入手するものです。
しかしそれだけでは、生きる力
(チカラ)に足りない。
「笑い」の基盤たる「考える」
を掘り起こす要ありと考えたの
です。
どうか、お付合いください。

ブログ
安田健介は なにを 考えているか
http://plaza.rakuten.co.jp/
satotakehiko/

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2014年06月16日(月曜日)更新

第110話 碁スポーツのおもしろさ(8)

 今、私がインターネットで碁を打っている相手は70人ほどいる(あるリーグ戦)。

 勝てば点数があがり、負ければ下がる仕組みだから、おのずから5分(勝てたり負けたり)が中心になる。

 しかし、中に1人、4級の人で、まったに勝てない人がいる。

 4級といえば、私からみれば弱いけれど、碁界全体からみると、相当の力のあるクラスである。私も、このクラスにてこずることが結構あります。

 しかし「その人」は、どうもおかしいのだ。とても、4級の人とはおもえない。いわば、ムチャクチャな手(石)を打ってくるのだ。

 私は推理する。おそらく、この人は、脳こうそく(右か左か)にやられたにちがいない。
 
 右がやられたら「論理力」がなくなる。左がやられたら「空間力」がやられる。

 この人は、負けた後「ムチャクチャ打ってすみません」とコメントしている。

 病気前は、4級なりの碁を打っていたにちがいない。

 リハビリを成功してほしい。 長嶋茂雄さんのように。
 

2014年06月09日(月曜日)更新

第109話 碁スポーツのおもしろさ(7)

 コンピューターの頭脳はどんどん進化しており、すでに将棋ではプロ名人にコンピューターが勝つまでに至った。

 しかし、碁においては、コンピューターはまだ名人に勝てないらしい。

 その理由としていわれていることは、碁の複雑な宇宙をコンピューターの頭脳はまだ把握しきれないことだと。

 複雑の最たるものは「コウ」(劫)というルールであるらしい。

「コウ」とは「四つ目殺し」の殺し合いのルールのことである。

コウとは、黒がナナメ四ヵ所の交差点に打って、その真ん中にいる白をとることができると共に、白も黒にとられる石を含めて別の黒を四交差点でとることができる状態である。

 この場合、交互にとったり、とられたりできたら碁は進まない。

そこで、とられた方はすぐにとりかえせない。どこか他に打ったその後でなければとり返せないルールになっている。

 このルールが碁をきわめて複雑にしたのだ。

 プロでも、コウに強いことがトップ騎士の条件である。アマの下手はコウを全く活用できない。私もその部類に属する。
 

2014年06月03日(火曜日)更新

第108話 碁スポーツのおもしろさ(6)

 すべてのスポーツには、そのスポーツの宇宙が決められている。碁も又然り。

 サッカー宇宙では、手の存在しない生物が、足や頭をフル活動させて、ボールを自分のゴール陣地に運ぶという困難の克服、突破である。

 碁スポーツも又、19×19=361場所という宇宙の中で、実効支配地を争い合うという、宇宙内紛争スポーツです。

 361場所の土地争いという宇宙は、結構広いと共に、実に激しい戦争が頻発する。

 ところが最近、19×19=361の宇宙を狭めた13×13=169の宇宙のミニ碁の試みもあり、私もやってみたが、本来の碁のテクニックの競争において、ミニの方はかなり単純にすぎないことが分かった。
 

2014年05月30日(金曜日)更新

第107話 碁とスポーツのおもしろさ(5)

 なにごとの勉強、稽古、人間形成でも、経験のつみかさねの質と量によってさまざまに違います。

 碁のチカラの伸び方も人の経験力の差により、ずいぶん違います。

 プロの人の話によると、小学1年ぐらいから経験を積み重ねた人は、プロ高段になる可能性があるが、小学3年から始めた人は困難(中には例外あり)の傾向ありという。

 私が碁を始めたのは高校生の15才だった。

 大学時代にある碁会所に半年通い詰め(打ちまくり)、5級から初段になった。ひと月1級づつ強くなっていった。

 その後、10年間の空白があった、弁護士時代に再開して、5段になった。

 このように、私がアマチュアのトップになることは、不可能です。6段になったら大成功というところです。が、極めて困難。
 

2014年05月22日(木曜日)更新

第106話 碁スポーツのおもしろさ(4)

 ゴの本質は、相手の石を殺し、自分の石は生き残る戦争スポーツです。

 その殺し合いを交互(カワリバンコ)に石を置くという極めて紳士的にやるのです。

 そのために最も必要な能力は「相手の石および自分の石の行方を読み切る力」です。

 まさに「敵を知り、己を知れば百戦あやふからず」ですね。

 アマチュアで、初段以下の級位者は、自分の石の生死に全く気づきません。

 自分の石の弱さに気づかず相手の石に向かってきます。

 私は五段ですから、相手が私の石を殺すのに10手かかるが私が相手の石を殺すのには9手だと読み切って勝つのです。

 プロでもアマでも、ついこないだまでは、殺し合いはせず、お互いに生き合って、領地のとり合いに専念しておりました。

 最近の碁は、生きるか死ぬかの激しい殺し合いが本流となっています。

 私も、その流派のゴを打ちまくっています。今日現在、インターネットでの碁の戦績は、1242勝1312敗です。
 
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