トイレマーク見てある記

タウンウオッチングだと言い訳しても
エロ爺だろう!の視線を浴びて

 
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大熊昭三(おおくま しょうぞう)
1928年、埼玉県生まれ。名古屋陸軍幼年学校を経て、1951年東京教育大学文学部卒業。愛知県半田高校、北海道帯広三條高校、川崎橘高校、川崎高津高校教諭を歴任して現職を終わる。
その後、専門学校の講師を勤める。その間、多くの山に登り、アフリカに遠征してキリマンジャロやルエンゾリに登頂。
教育評論家としてTV出演、週刊誌などでも活躍する。
主な著書
「こんな教師を告発する」「組合教師亡国論」(エール出版)「学校は汚染されている」(潮文社)「恐るべき親たち」(コンパニオン出版)、共著「日教組を斬る」「日本をダメにした学者・文化人」等、著書多数。

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2010年03月05日(金曜日)更新

第176号 もう一押しが欲しい 鎌倉八幡宮

 まだ十分に若かった頃。妻を連れて箱根路を歩いた。立ち寄った、江戸時代からの店『甘酒茶屋』、ここの麹の甘酒が好きだが、酒粕の甘酒しか知らなかった妻はおいしくないと文句を言った。スーパーで麹の甘酒一袋二百円以下。紙コップ三杯分くらいにのばせるという。地元大山の茶屋では一杯四百円。手間や燃料などを加えても、少しあこぎではないか。そんな埒もないことを考えたのは、鎌倉八幡宮、拝殿に向って右側、木立ちの中にある参詣者休憩所で、二百円の甘酒を呑んでいたときのこと。少々前の話である。この境内は源平池をかこんで庭園風になっている。休憩所だから、コーヒーや土産物類も並べてある。だいぶ年代が経っているような休憩所の、入口手前左手にトイレがある。明治神宮のトイレよりは清潔で掃除も行き届いていた。駅で目にする、肥り気味のマークよりは紳士・淑女風で好感はもてるが、八幡宮らしい何かを考えつかなかったのか。
 

2010年02月26日(金曜日)更新

第175号 気くばりなし JR大宮駅

 ひらかなの市名では、青森のむつ市が最初だそうだ。平成の大合併でさいたま市が誕生させられた。なぜひらかななのか。分かりやすい、親しみやすい、誰でも書ける等々いろいろ並べるが、ゆとり教育と同じで、大衆をバカにした役人の貧しい発想からである。
 かなは表音文字だから、『さいたま』はさいたまでしかなく、『埼玉』にはなりえない。漢字は表意文字だから、何らかの意味がふくまれている。例えば『北斗市』と言えば、北の方の市だなと思うし、『南砺市』といえば『砺波平野』があるから富山か、と考える。
 かって大宮市は、武蔵一の宮の氷川神社があり、交通の要であって、浦和より隆盛であったが、今度の合併で単なる「区」になりさがってしまった。新幹線の駅もあるし、むしろ大宮市とでも言うべき賑わいである。東西の自由通路をかかえた所へ出る改札の手前西寄りにトイレがある。折角の立派な駅だ、こういうマークにも心を配りたまえJRさん。
 

2010年02月19日(金曜日)更新

第174号 いやになる程平凡 相鉄ジョイナス

 教師でいた頃の話。卒業生を送り出したあと、彼らの使っていたロッカーを整理した。教科書・辞書からトレパン、ジャージなど、彼ら彼女らはほとんどを学校に捨てて去って行った。教科書をタダで貰って育ったあげくがこのザマである。今度は高校の授業料までタダ同然になるらしい。物のありがたみを知らずに生きる人間が大量に育ってゆく。精神の荒廃した人間だらけになる。タダほど高いものはないと気づいた時はもう遅いのである。 
 教科書は勿論、単行本などでも、人間を利口にしてくれる有難いもの。ふみつけてもまたいでもいけないとしつけられた。本の万引きは物の有難味を知らない、教科書もタダの中・高生たちだ。彼らが街の本屋さんを廃業に追い込む。生き残るのは資本力で持ちこたえる大型書店ばかりとなる。横浜駅ビルにつながるジョウナス4Fにも頑張っている本屋さんがある。他の店のはずれにトイレ。マークも平凡。くふうする暇もないということか。
 

2010年02月12日(金曜日)更新

第173号 何を意味するのか 生協スーパー

 田舎の小さな町には銀行がなかった。貰った小遣いを貯金するには、郵便局は少し遠い。やむなく近くの農業組合で通帳を作ってもらった。講談社の絵本が欲しくて大事な貯金から35銭引き出したことを今でも覚えている。やがて大人になり、教師になり、どういうわけか『組合』と名のつくものがとことん嫌いになった。『信用組合』には預金をしない。一人で日本教職員組合とケンをした。匿名での脅迫の手紙、電話など数えきれない。意固地なほどにますます組合が嫌いになった。
 家の近くに生活協同組合のスーパーがある。時折、妻に頼まれて『中国』と書いてなくて安いものを買いに行くことがある。年金暮らしだから少しは折れてみようか。そこの一階隅にあるトイレ。案内標示で、幼児や、障害者、妊婦はよく分かる。男性の背中は一体何を意味するのか。杖をついた猫背は老人のつもりか。私はそんなに、苦しい程に曲がってはいないぞ。(と自分で思っている)
 

2010年02月05日(金曜日)更新

第172号 くふうしなさい JR大船駅

 烏川をへだてて、はるかに仰ぐ高崎市の白衣観音。何回か拝み、そして胎内に入って上州の野づらを眺めたことがある。勿論茶店などもあって観光に役立っているが、信仰の部分もかなりあるような気がする。大きな観音は千葉の牛久にもあるというし、北陸にもあるというが、まだ拝んだことはない。
 東海道本線。藤沢を過ぎ、間もなく横浜だなと安心する。東京に向って左側、窓際の席に腰をおろしていた私の目の前に、ヌッとみ仏の顔が現れたのでびっくりした。大船観音である。戦時中名古屋からの帰りとばかり思い込んでいたが、新幹線が走る前のことだろう。観音の完成は昭和三十五年だという。大船市というのがあるわけではない。ここは鎌倉市である。しかしかって松竹撮影所があったりしたように、古都鎌倉のイメージとはかなり違った雰囲気の街だ。このマークは北口改札わきのトイレ。寅さんとマドンナ。フラワーセンターの花。いろいろくふうしてみて。
 
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