トイレマーク見てある記

タウンウオッチングだと言い訳しても
エロ爺だろう!の視線を浴びて

 
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大熊昭三(おおくま しょうぞう)
1928年、埼玉県生まれ。名古屋陸軍幼年学校を経て、1951年東京教育大学文学部卒業。愛知県半田高校、北海道帯広三條高校、川崎橘高校、川崎高津高校教諭を歴任して現職を終わる。
その後、専門学校の講師を勤める。その間、多くの山に登り、アフリカに遠征してキリマンジャロやルエンゾリに登頂。
教育評論家としてTV出演、週刊誌などでも活躍する。
主な著書
「こんな教師を告発する」「組合教師亡国論」(エール出版)「学校は汚染されている」(潮文社)「恐るべき親たち」(コンパニオン出版)、共著「日教組を斬る」「日本をダメにした学者・文化人」等、著書多数。

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2009年10月16日(金曜日)更新

第156号 つまらないマーク 京浜急行横浜駅

 地下鉄と相互乗り入れで、都心を走りぬける京浜急行。工業地帯から軍港横須賀を通り、ペリーのやってきた浦賀に至る。本線の方は、大根や西瓜の実りゆたかな丘陵を走って、マグロづくしの三崎へ。その先には、白秋の詩で知られる城ヶ島が旅人を待つ。途中、久里浜からフェリーに乗れば房総へ、小さな船旅も楽しめる。海辺の方から通勤する人たちも増えているようだ。町工場一帯を、そして川崎・横浜と二つの政令指定都市を走りぬけるから、駅にもあまり余裕がない。ラッシュ時の横浜では、身の危険を感じることもある。そのせいかどうか、ホームにも、地下におりた出改札付近にもトイレは見当たらない。改札を出て、東口の方へ階段をあがると、道路に面したところにトイレがある。京急のものなのか、それとも本来は公衆トイレなのか、きわめてあいまいな場所である。そのせいで愛着も湧かないのだろう、どうでもよいような素っ気ないマークである。
 

2009年10月09日(金曜日)更新

第155号 一寸したくふう 小田急鶴巻温泉

 子どもの頃、友人に教わって将棋を覚えた。中学校受験。幼年学校の受験勉強。戦時中は将校生徒の生活。そして敗戦後の混乱。とても将棋どころではない。その他、碁もトランプも他人に聞いて覚えるだけ。徹マンをして身をこわした兄を見て麻雀はやるまいと思った。勝負ごとなのだが、私にはすべて遊びに見える。強くなりたいという気が全くなかった。名人戦とか竜王とか、その道に馴染みの人には興味深い話題なのだろうが、『名人戦第三局・鶴巻温泉陣屋で』という新聞の見出しをみても「あ、そう」という程度のものであった。ここに住む教え子が、夕焼けの美しい大山の写真を送ってくれた。この方が私にはずっと嬉しい。尾根筋を歩いて東名の下をくぐると、温泉街に入る。普通の街並みとは匂いも違うような気がする。駅はふつう、マークも平凡で面白味なし。しかし、タイルの色を男(女)それぞれに合わせたところに、少しくふうのあとがみられる。
 

2009年10月02日(金曜日)更新

第154号 余計なこと 札幌大丸

 六十年も昔のこと、初めて北海道に渡ったとき耳にした駅名が今も忘れられない。札幌や函館は地理の学習で知っていたが、『長万部』『昆布』『苗穂』『野花南』ひどくエキゾチックで、今、耳にしても胸がキュンとなる。帯広に住んだ私は、所用で何度か札幌へ出た。当時、根室本線はすべて滝川まわりであった。北海道を去るとき、私は『銭函』とか『黒松内』などの駅名も耳に刻みつけた。樺太(旧日本領)育ちであった引揚者の妻は、さらに未知の横浜へとついて来てくれた。当時、札幌駅から南へ下る途中に、たしか五番館、今井というデパートがあったように記憶している。今はまさに北の大都市、リトル東京で、高層ビル、マンションと、華やかさは群を抜く。駅はJRタワーをメインに、大きく立派である。隣接して大丸デパートがある。1Fのトイレ。女性用には、口紅を画いた「パウダールーム」だけで充分であろう。二枚は余計である。それとも人型だけにするか。
 

2009年09月25日(金曜日)更新

第153号 比べてみて  トレドの店

 スペイン・マドリッドから南へ走るバス。やがて古都トレドに着く。この町を巻くようにして流れるタホ河は、お城の外濠のようで、さらにその外側を南へ大きくまわり込むと、古都を見はるかす絶好の場所がある。写真を撮ったり、景観を楽しんでもらうための、JTBのサービスらしい。「日本でいえば奈良のようなところ」と謳っているパンフもあるが、それは古い都というだけのことで、街中に入ると、もっと徹底して古都らしい。昔のままの石だたみの広場。そして車も通れないほどの狭い道路。男もそうだが、ハイヒールの女性は難儀しそうだ。それがエル・グレコの住んだ古都である。観光を終ると、到着した時の店と別の出口へ向かう。そこの土産物店にバスが回送されていた。第52号でのべたのと同じような店で、マークもデザインは違うが、同じ象嵌細工らしきものである。トイレを使って何も買わずに出て来た私は、ガイドにとっていやな客だろうナ。
 

2009年09月18日(金曜日)更新

第152号 お見事! 江ノ電藤沢駅

 名古屋までなら東京から新幹線で二時間。北海道まで羽田からひとっ飛びでも、そこまで出るのに、バスや電車をのりついで半日がかりという人もあるだろう。たしかに点から点への移動なら、新幹線か飛行機に限る。しかし、それは旅でなく、自分が荷物になって運ばれただけのこと。列車に乗り合わせた地元の人と会話を楽しみ、車窓の風景にしばし憂さを忘れる。ひょっとすると若い異性と親しくなれるかもしれない、(私はムリだ)。鎌倉から藤沢まで走る通称『江ノ電』は、僅か10kmの小私鉄。しかし途中のどの駅でおりても、名所・旧蹟あり、景勝地あり、うまいものの店あり。その先に江ノ島ありでとても一日では遊びきれない。人家の軒先をかすめて走るからトラムのようで楽しい。藤沢駅。ホームの上部にはふつうのマークがあってトイレの場所を示す。しかし入口を入ってすぐの所、タイルの花柄は見事である。区別は色、迷うことはあるまい。
 
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