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2009年05月29日(金曜日)更新
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第136号 落差にびっくり 明治神宮
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日本の人口の二割近くが東京周辺に集まっているから、明治神宮・川崎大師・成田山などの初詣客が一千万人近くになっても不思議はない。でも、、ご利益が四百万分の一では宝くじに期待するより悲しい。それなら近くの神社で一万分の一のご利益の方が有り難い気もするが、と、まあそんなバカな計算はさておいて。私は毎年、松が取れる前後、大山阿夫利神社と明治神宮にお詣りする。街にもお詣りする人々の顔にも、新春の香りがまだ残っている頃である。JR原宿駅で下車。一の鳥居をくぐってすぐ左手、林の中にあるトイレ。
格式ある神宮にしては、意表をつく、ほほえましいマークである。しかし。神域におけるトイレについては何か小うるさい規制などがあるのだろうか。どうみても工事現場の仮説トイレのようでもあり、もっというなら野戦病院のそれとでも言おうか。マークは二重丸。しかしトイレ本体との落差があまりにも大きい。神域に相応しいものにして欲しい。
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2009年05月22日(金曜日)更新
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第135号 珍しい例 JR藤沢駅
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「赤」には色のことだけでなく、「丸はだか、何もない、まこと」などの意味もある。(赤貧・赤裸など)だが、持ち物や着るものなどでみると「赤」はやはり女性を連想するのがふつうだろう。唯一の例外は還暦を迎えたおじいちゃんに贈る赤い衣装や座布団。しかし当節は、六十は若い心算だからそんな風習も消えてしまった。赤ちゃん・少女時代に赤い服は可愛かった。男の子は白や紺がよく似合ったものだ。しかし思春期以降になるとこの機会が崩れてくる。喪服の未亡人に胸ときめかす野郎が多い。私が目にした限りでは、ヨーロッパの多くの地で、型と文字による区別で、色には無頓着であった。しかし日本では「型」「文字」「色」のそれぞれを併用して区別する例が多い。JR藤沢駅。杖つく老人。妊婦など、スタイルで区別しているが、色は、、、というより無色というべきか。文字もない。しかもよく目にするマークより大きめである。日本では珍しい例だろう。
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2009年05月15日(金曜日)更新
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第134号 形見に残したい 旧高松駅
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第107号では洗濯するおばあさんにふれた。成長した桃太朗が活躍した鬼が島はどこだろう。四国高松。沖合4kmに女木島という島がある。400mほどの洞窟に、婦女子の監禁室。鬼大将の間などそれらしいものがあり、『鬼が島』というに相応しい。犬山と結びつけると一つの話にまとまる。どんなに遠くても、お伽噺や伝承というものはそれでいいのである。まさか大将の末裔でもなかろうが、私の知人がここに住んでいるので、関心を深めた次第。
左甚五郎が眠る。菊池寛の故郷。源平が戦った屋島。名園の誉れ高い栗林公園。四国は本州と橋でつながったが、やはり高松はその玄関口であろう。JR高松駅は少し坂出寄りに改築されて立派になった。昔の駅舎は平屋だったろうか。名物のうどん屋さんは確かにあったがその他のことは次々に記憶がうすれてゆく。第75号で書いた通り、立派な駅前広場。これはそのあたりにあったはずの駅舎のトイレマークである。形見に残しておきたい。
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2009年05月08日(金曜日)更新
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第133号 マジメに考えよう 紀伊国屋
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書架に『日本現代詩大系』全十巻がある。昭和二十五年頃の隔月刊行。当時としては贅沢な箱入りで、一巻が350円。どぶさらいなど土木作業のアルバイトで250円の日当をもらった時代である。どうしてもこの本が欲しくて、新築の、新宿紀伊国屋書店に行って予約した。案内の通知を受け取ると、金をかき集めていそいそと出かけたものである。歩道から離れて建てられたビルで、前が一寸した広場になっていて、気がきいているなと思ったものだ。東京で待ち合わせの場所は、渋谷ハチ公前が知られているが、小説では紀伊国屋前もよく登場する。所用あって久しぶりに歩いてみた。ビルが密集して、少々息苦しさを感じた程であった。買わなくても本屋めぐりは楽しいもの。しかし本の並ぶ階にトイレはなく、食堂街である地下の奥にあった。通路も狭い。マークもふくめ、万引き対策もかねて、本屋さんにトイレは不要かどうか。少しマジメに考えてみたらどうだろう。
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2009年05月01日(金曜日)更新
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第132号 怨みのこもるマーク ロンドン塔
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所用で外出した昼どき。食堂で「禁煙ですか」と聞く。そうだと返事があると私はすぐ引き返す。今のところタバコをやめるつもりはない。車内は勿論、駅もダメ。歩きタバコ禁止。そして罰金。国家総動員法が施行された戦時中に酷似してきた。列車の中で酒を呑んで大騒ぎはなぜ禁止しないのか。酒くさかったらタクシー、列車、バスすべて乗車禁止にしたらよい。クエート航空に乗ったら水しか出してくれなかった。国内線なら我慢できるが、国際線は辛い。空港がすでに禁煙だからロンドンなどの場合。前後をふくめて十四時間くらい我慢。一人旅を楽しんでいた私は喫煙をやめずに旅行を断念した。死ぬ思いで着いたロンドン。私の参加したバスツアーは夕刻ロンドン塔に寄る。陰惨な歴史と、絢爛たる宝石の同居する観光名所である。出口わきのトイレ。イギリスらしい黒一色のマーク。ここで憤死した多くの怨みがこもっているようで、これはこれで、マ、いいか。
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